マース・カニングハム

振付家
米国

Portrait of Merce Cunningham © Annie Leibovitz

2025年、ダンス リフレクションズ by ヴァン クリーフ&アーペルは、ロンドンで開催されるダンス リフレクションズ by ヴァン クリーフ&アーペル フェスティバルの一環として、サドラーズ・ウェルズとのコラボレーションにより、マース・カニングハム作の『Beach Birds』と『BIPED』で構成されるプログラム『Merce Cunningham Forever』を上演します。

マース・カニングハム(1919年~2009年)は、70年間のキャリアを通してアメリカ・アヴァンギャルドの先導者であり、現代における最も重要な振付家の一人とみなされています。常に実験的な試みと、あらゆる分野の画期的なアーティストとのコラボレーションによって際立った芸術的キャリアを築き上げたカニングハムは、ダンスと現代ビジュアル&パフォーミングアーツの境界を押し広げました。カニングハムの生涯をかけた革新への情熱によって、彼は新しいテクノロジーを芸術に応用する先駆者となりました。

カニングハムは20歳の時にプロのダンサーとしてのキャリアをスタートさせ、マーサ・グラハム舞踊団のソリストとして6年間在籍しました。1944年に初の単独作品を上演し、1953年には画期的なアイデアを探求するフォーラムとして、マース・カニングハム舞踊団を結成しました。カニングハムは、公私にわたる生涯のパートナーであったジョン・ケージと共に、ダンスと音楽は同じ時間と空間に存在できるが、それぞれが独立して創作されなければならないと言う考えに重きを置き、数々の急進的な革新を提案しました。彼らはまた、偶然の過程を積極的に取り入れ、音楽形式や物語など、従来のダンスの構成要素を捨てました。

カニングハムにとってダンスの主題は常にダンスそのものでした。

写真:© Annie Leibovitz